2011年11月13日日曜日

車の運転、土地柄のちがい


当地(新潟県上越市)から、。郷里の岡山に戻るとき、上越高田インターチェンジから上信越道に乗って南下、北陸道に合流し、富山・石川・福井・滋賀を抜ける。米原からは名神道に入り神戸ジャンクションで山陽道に抜ける。上信越道は対面通行区間があるが、北陸道から山陽道は全ルートが片側2車線以上となり、走行は楽だ。

ところが、当地に越してきた当初、北陸道は富山県の朝日インターチェンジあたりまで片側1車線の対面通行区間だらけだった。自分が運転する車のすぐあとに、ビューンと大型トラックが迫ってきて、ひたすらパッシングを繰り返す。「とっととどきやがれ!」のサインである。そのうえ、「オラオラオラ!」という感じで蛇行運転する。

生きた気がしなかった。片側1車線では逃げ場所もない。こちらの車は日産サニー15周年特別仕様車1500ccである。アクセルを踏み切っても、家族5人と帰省荷物をたくさん積載した状態では、まったくスピードが出ない。パーキングエリアやチェーン装着用のパーキングゾーンに逃げ込むまで、命からがらの北陸道だった。そんな経験が何度もある。よく今日まで生き延びたものだ。

20年ほど前は茨城県のつくば市で生活していた。土浦ナンバーの車は右折するにしても左折するにしても方向指示のウィンカーを出さなかった。そればかりでなく、右折・左折時に横断歩道を渡っている歩行者がいたらクラクションをブーブー鳴らして蹴散らしていた。歩行者優先ではなく、あくまでも自車優先である。なぜか車体がへこんだ車が多いのも土浦ナンバーの特徴だった。

四国の愛媛、特に松山市内では「伊予の早曲がり」と呼ばれる風習(?)があるらしい。交差点での信号待ちのとき、前方が青信号に変わるのを待たずに右折車が発進し、直進車よりも優先して交差点を通過するのが習慣化しているというのだ。四国は何度か車で一周したことがあるが、香川・徳島は県外ナンバーの車に対して比較的やさしい運転をしてくれた。徳島県警が掲げていた「やわやわ走ろう徳島」というスローガンは好きだった。

ところが、徳島ナンバーの車が県境を越えて土佐の高知に入った瞬間に、高知ナンバーと徳島ナンバーのラリーが始まる。それもハンパではない。高知ナンバーの車は何とかして徳島ナンバーに追い抜こうとする。徳島ナンバーの車はそれを何とかして振り切って、逆列の先頭に出ようとする。「高知でもやわやわ走ろうぜよ徳島」と言いたくなる。同じような現象は愛媛県内でも見られる。四国四県、どうか仲良くやってもらいたい。

郷里の岡山に車で戻ったときにいつも感じるのは、自分が若いころとは運転の仕方が明らかにことなるなという印象だ。運転が荒くなった。粗暴である。確かに、岡山県内の道路事情は良くなった。そのことが逆に、変な競争意識やラリー意識を増大させているのではないかという気がする。12月初旬には、やはり上信越道・北陸道・名神道・山陽道で帰省する予定だ。ぼくは長岡ナンバーである。どうかやさしくしていただきたい。

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